車の相続税はどのくらい?計算方法や節税方法を解説
車の相続では、評価額の算出方法や税務処理について正しい知識が必要です。
相続財産としての車は「一般動産」として扱われる上、評価方法も複数存在します。
本記事では、自動車の相続に関する基本的な手続きから、相続税対策としての生前贈与まで、具体的なポイントをわかりやすく解説していきます。
車は相続税の対象になる
相続で引き継いだ自動車は、相続財産の一部として扱われるため、納税が必要です。
税務署では自動車を「一般動産」という区分に分類しており、金額が5万円よりも大きい場合には評価が求められます。
車を相続する際は所有権を確認する
自動車検査証で所有権状況を確認することが、相続手続きの第一歩です。
自動車ローンの債務が未完済の場合、その金額は相続財産から差し引くことができます。
自動車検査証に故人の名前が記載されているケースとして、現金一括での購入、銀行融資の利用、ローン完済後の所有権移転などが考えられます。
名義人が故人である場合、相続人に名義変更を行うことが可能です。
名義が異なる際はローン残高を確認する
自動車検査証に故人以外の名前が記載されているケースでは、自動車ローンの支払いが継続中である可能性が高いです。
カーローン会社や販売店が名義人となっているケースでは、相続人が残りの支払い義務を引き継がなくてはいけません。
4つの車の評価方法
車の財産価値を算出する際には、4つの異なる評価方法が活用されています。
以下では、各評価方法について、それぞれ解説します。
業者買取相場価格による評価方法
実務において、中古車買取業者の提示価格を基準とした評価手法は、一般的に使われている方法です。
販売価格ではなく、買取価格を基準として算出します。
評価に必要な基本情報は以下のとおりです。
- 年式
- メーカー名
- 車種やグレード
- 走行距離数
- ボディカラー
これらの情報をもとに、オンライン上で買取相場を調べることができますが、個人情報の入力を求めるサイトは避け、情報提供なしで相場確認できるサービスを選びましょう。
業者買取相場評価における注意点は以下のとおりです。
- 車体の傷や凹みは価値を下げる要因になる。
- 高額なオプション装備は価値を上げる可能性がある。
特殊な仕様の車の場合は、別の評価方法をおすすめします。
実際の売却価格による評価方法
実際の売却価格を相続税の評価額として計上する方法は、最もわかりやすい評価方法です。
取引が成立した金額がそのまま評価額となるためです。
ただし、親族や知人へ安価で売却した場合は、適正な市場価値を反映していないため、この評価方法は利用できません。
そのような場合は、他の評価方法を選択する必要があります。
専門業者による査定額を評価基準とする方法
自動車販売店や中古車専門業者が発行する査定書に記載された金額を評価額とする方法です。
専門家による正確な評価が得られるというメリットがあります。
減価償却を用いた評価方法
中古市場での取引実績がない車両の場合、新車購入時の価格から減価償却額を差し引く計算方式を用います。
国税庁が定める耐用年数と残価率を使用する方法です。
ただし、この評価方法はめったに使用されません。
車の生前贈与は相続税対策になるのか?
自動車を生前に贈与することで相続財産を減らすことは可能です。
年間110万円までの贈与については、贈与税の基礎控除が適用され、税金はかかりません。
実際に、相続税対策として車の贈与を検討されている方も多いのではないでしょうか。
以下では、車の贈与をすることによる相続税対策のポイントと注意点をみていきましょう。
車の贈与が相続税対策として効果的な理由
自動車の贈与は相続税対策として有効な選択肢となります。
購入時の価格と比べて査定額や減価償却後の評価額が低くなるため、課税対象額を抑えられます。
自動車を直接贈与する場合、評価額が110万円以下なら贈与税は非課税となり、評価額が低く算定されるため税負担を抑えることが可能です。
一方、車の購入資金を贈与する場合は、現金での贈与となるため額面通りの評価となり、税負担が大きくなる可能性が高くなります。
このように、車を贈与する方が、現金を直接贈与するよりも節税効果を得ることが可能です。
車を贈与する際の注意点
相続税対策として車の贈与が必ずしも最適とは限りません。
親が所有する車を子どもが無償で利用するケースを考えてみましょう。
使用料金を支払わずに親から車を借りて使用する形態は、法律上「使用貸借」という扱いになります。
単に自動車を利用したいという目的であれば、使用貸借で十分な場合が多く、贈与が必要とまでは考えられません。
さらに、購入費用を親が負担している状態は、実質的な相続税対策としても機能しています。
贈与手続きの必要性や税務上のメリットを慎重に検討し、最適な方法を選択することが大切です。
まとめ
車の相続では、自動車検査証の確認が重要な第一歩です。
財産価値の評価方法には、買取相場や実売価格、査定額、減価償却の4つがありますが、実務では買取相場と実売価格が主に使用されています。
相続税対策として自動車の生前贈与も有効な選択肢ですが、単なる利用目的なら使用貸借で十分な場合もあります。
自分の状況に合わせて、最適な方法を選択するようにしましょう。
具体的な手続きや税務に関する詳細については、専門知識を持つ税理士への相談をおすすめします。








