会社清算とは?手続きの流れも解説
資金繰りの悪化や後継者がいないために、会社が存続できなくなるというケースは多数存在します。この際、会社清算が行われます。会社清算とは、存続できなくなった等の理由で解散した会社の資産と負債を清算することをいいます。具体的には、不動産などの資産は全て現金化し、全ての債権の回収を行い、全ての負債の返済を行います。そして、最終的な資産・負債の処分のために、株主へ残った資産を公平な分配を行います。
この記事では、会社清算の手続きの流れについてご説明します。
■清算の種類
会社解散後、清算を行いますが、この生産の手法には2種類あります。1つは、通常清算です。通常清算は、会社が残った債務全てを返済できる場合にとられる手法で、会社が自分で資産の売却、債権の回収、負債の返済を行います。もう一つが特別清算です。特別清算は、会社が自分で債務を返済できない場合に行われます。特別清算の場合は、裁判所の監督のもと清算が行われていきます。
■会社清算の流れ
①会社解散
会社の解散のためには、会社法に定められた事由によって解散を行わなくてはなりません。
具体的には、①定款で定めた存続期間の満了、②定款で定めた解散事由の発生、③株主総会の決議、④合併により会社が消滅する場合、⑤破産手続開始の決定、⑥裁判所による解散命令、⑦休眠会社のみなし解散(12年間全く登記手続きを行っておらず、法務局からの通知等に対して期限内に「事業を廃止していない」旨の届出等をしない場合)に解散を行うことができます。
②解散・清算人選任登記
法務局において、会社が解散したことや清算人の氏名などの登記を行います。清算人は、定款であらかじめ定めておくか、株主総会で選任されることで選ばれます。双方ともされない場合は、取締役が行うことになります。
③官報による債権の届け出公告
官報により、会社の解散を債権者に知らせ、一定期間内に債権届け出を行うように公告します。
④財産目録作成・貸借対照表作成、株主総会による承認
清算人が財産目録の作成と貸借対照表の作成を行います。その後、作成した財産目録、貸借対照表の株主総会による承認を受けます。
⑤資産売却、債権回収
不動産などの資産を売却し現金化します。また、売掛金などの債権の回収も行います。
⑥債務の返済
⑤で売却した資産や回収した債権によって債務の返済を行います。全てを返済することができない場合はこの時点で、特別清算の申し立てを行います。
⑦余った財産の分配
債務を返済しても財産が余る場合には、株主に余った財産を公平に分配します。
⑧決算報告作成・株主総会による承認
清算人が決算報告を作成します。その後、それを株主総会で承認します。これが終わることで、会社が消滅することとなります。
会社の清算は以上のような流れで手続きが行われます。
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